八木研究室
電気通信大学 大学院情報理工学研究科
情報・ネットワーク工学専攻
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卒研配属について

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  研究室に興味がある学生の皆さんへ(2023年度配属)

研究室配属の紹介資料 (PDF)

符号理論・マルチユーザ情報理論を中心に,情報・通信システムにおける符号化問題の,信頼性・効率性・安全性の理論的限界の評価と理論限界に迫る仕組みに関する研究をしています.具体的な研究内容については,下記を参照してください.

本研究室では,符号理論・マルチユーザ情報理論を中心に,様々なテーマを研究しています.応用を意識しながら,基礎理論を重視する研究スタイルです.数学に興味がある人(興味があれば,得意であることは求めません),数理を実際の工学システムの理論解析へ応用したい人を歓迎します.本研究室の研究内容とスタイルが自分に合っていると納得いただける場合は,他ブロックからの希望も受付けます.

本研究室の研究テーマに興味のある人は,気軽に担当教員(八木 秀樹: メール )にメールで連絡してください.本研究室では,登録前に個人面談を実施し,研究テーマのみならず研究スタイルや指導方針に納得していただいた上で配属希望を出していただいていますので,ご協力をお願いします.


  研究説明会の開催

西1号館409室にて研究室説明会を開催します.

  1. 11月7日(火) 16:30 - 17:10
  2. 11月24日(金) 15:30 - 16:10
  3. 11月26日(日) 15:00 - 15:40

希望者には説明会が終わった直後に面談を実施します.上記の時間帯に参加できない人でも,個別に説明しますので気軽に上記のアドレスまでメールをください.


  研究室で行っている研究内容と卒研のテーマ

1. マルチユーザ通信における符号構成

無線ネットワークなどへの応用を目指して,特に多重アクセス通信路,干渉通信路における符号化の研究を行っています.近年,ネットワーク上のユーザ間の協調を許容して,情報伝送レートの理論限界を上げる通信システムが盛んに研究されています.本研究室では,無線通信システムを始めとするマルチユーザ通信における「理論限界の解明」と「理論限界に迫る構成的な符号化の開発」を行っています.

最適符号化レートの理論限界が求まっていない未解決問題の代表例として,"放送型通信路の符号化問題"があります.

2.誤り訂正符号の構成・復号アルゴリズムの開発

情報理論で解明された伝送レートの限界を信頼性を保ったまま達成する符号の構成とその効率よい復号アルゴリズムに関する理論です.符号理論の成果なくし て,現在のデジタル通信システム(例えば,デジタルテレビ,携帯電話,DVD, ハードディスクなど)は成り立たないといっても過言ではありません.私は,特にポーラ符号と呼ばれる高性能な符号の拡張や復号アルゴリズムの開発の研究を行っ ています.また,符号理論で得られた様々な成果を上記のマルチユーザ通信に応用しています.

3. 情報セキュリティにおける符号化の問題

情報セキュリティは,情報技術を用いたシステムにおける安全性を確保する技術の総称です.情報セキュリティの分野には,暗号の他,符号化に関連する技術も 随所に見られます.例えば,通信における盗聴を回避する符号化や,電子透かし・情報ハイディングにおける符号化の問題などです.私は,特にデジタル指紋と 呼ばれる,デジタルコンテンツにユーザの固有情報を見えないように埋め込んでおき,不正が起こった場合に不正者を特定する技術の効率よい符号化を開発しています.

その他の情報理論的な情報セキュリティに関する問題では,"盗聴通信の問題"があります.

卒論テーマの例

過去の卒業論文のテーマの例を記します.テーマ番号は上記の説明に対応します.

荒谷 健司  センサーネットワークにおける情報源符号化に関する研究 (2022年度, テーマ1
(題目:不確実な補助情報を用いた平均誤り率基準による情報源符号化)
長井 友輝  情報源・通信路同時符号化のためのポーラ符号に関する研究 (2022年度, テーマ2
(題目:補助情報付きの情報源・通信路同時符号化における分極現象の解析)
宮越 大輝  プライバシー保護付きのデータ圧縮法に関する研究 (2022年度, テーマ1/テーマ3
(題目:プライバシー保護付きの情報源符号化における最適レートの計算アルゴリズム)
何 兆強  条件付き確率分布を近似する乱数生成に関する研究 (2021年度, テーマ1/テーマ3
(題目:条件付き分布を近似するVF型Resolvability問題における乱数生成レートの解析)
小柳 翔吾  盗聴者が存在する生体識別システムに対する情報理論的な性能解析 (2021年度, テーマ3
(題目:盗聴者が存在する生体識別システムの容量域:秘密鍵を伝送するモデル)
齋藤 幹央  放送型通信路におけるポーラ符号に関する研究 (2021年度, テーマ2
(題目:劣化関係のある2つのq元入力通信路における通信路分極の解析)
富川 遥光  フェージング通信路を介した乱数共有問題に関する研究 (2021年度, テーマ1/テーマ3
(題目:低速フェージング通信路を介した乱数生成問題における二つのアウテージ容量の解析)
松橋 慧紀  安全にデータを消失するシステムに関する研究 (2021年度, テーマ3
(題目:系列間の歪み測度を導入した定常無記憶情報源に対する情報消失システム)
吉村 海渡  生体識別システムに対する情報理論的な性能解析 (2021年度, テーマ3
(題目:秘匿情報と生体データを登録する生体識別システムの容量域の分析と拡張)
篠原 成輝  プライバシー保護付きのデータ圧縮法に関する研究 (2020年度, テーマ1/テーマ3
(題目:プライバシー保護付きの情報源符号化における達成可能領域の統一的表現の導出)
田中 琢真  分散ストレージにおけるデータ修復のための符号化に関する研究 (2020年度, テーマ2
(題目:情報可用性を持つPyramid符号の構成)
旭 瑞歩  無線通信システムのためのポーラ符号に関する研究 (2019年度, テーマ2
大岩 元紀  分散ストレージにおけるデータ修復のための符号化に関する研究 (2019年度, テーマ2
黒須 礼尚  無線通信システムのためのポーラ符号に関する研究 (2019年度, テーマ2
大関 研二郎  分散ストレージにおけるデータ修復のための符号化に関する研究 (2019年度, テーマ2
黒須 礼尚  無線通信システムのためのポーラ符号に関する研究 (2019年度, テーマ2
関 晴佳  複数ノードの修復が可能な分散ストレージの符号化に関する研究 (2018年度, テーマ2
山本 美樹男  乱数生成システムに対する情報理論的解析 (2018年度, テーマ3
黒田 竜誠  データのプライバシーを考慮した情報検索法に関する研究 (2018年度, テーマ2/テーマ3
天田 成昭  情報消失システムに関する情報理論的解析 (2017年度, テーマ3
加藤 里々佳  分散ストレージにおけるデータ修復のための符号化に関する研究 (2017年度, テーマ2/テーマ3
池田 なつめ  ランク誤り訂正とネットワーク符号化に関する研究 (2016年度, テーマ2
濱田 寛也  分散ストレージにおけるデータ修復のための符号化に関する研究 (2016年度, テーマ2
藤田 隆寛  ポーラ符号を用いたセキュア通信に関する研究 (2016年度, テーマ1/テーマ3
Pham Quang Thanh 分散ストレージにおけるデータ修復のための符号化に関する研究 (2016年度, テーマ1/テーマ3
稲葉 顕則  双方向ブロードキャスト通信路のセキュア符号化に関する研究 (2015年度, テーマ1/テーマ3
大川  輝  Locally Repairable 線形符号に関する研究 (2015年度, テーマ2
吉岡 佑起  ブロードキャスト通信路の通信路容量を達成する格子符号に関する研究 (2015年度, テーマ2
梶田 海成  共通メッセージを有する双方向放送型通信路におけるポーラ格子符号の構成 (2014年度, テーマ1
木元  隆  敵対者が存在する(2,2)しきい値法に基づく秘密分散法の一拡張法 (2014年度, テーマ3
ワムア    離散無記憶生体識別システムの信頼性関数の解析 (2014年度, テーマ3
本多 佑唯  2元入力離散無記憶多重アクセス通信路における 量子化器の設計 (2013年度, テーマ1
村上光太朗  マルチアクセス通信路における LDPC符号のBit Flippingアルゴリズムの開発 (2013年度, テーマ1
楊  暁宇  2次元コードを用いた秘密分散法のマルチユーザシステムへの拡張 (2013年度, テーマ3

修論テーマの例

過去の修士論文のテーマの例を記します.テーマ番号は上記の説明に対応します.

篠原 成輝  プライバシー保護付きのデータ圧縮法に関する研究 (2022年度, テーマ1/テーマ3
大津 優陽  ユニバーサルなデータ圧縮法に関する研究 (2022年度, テーマ1
旭 瑞歩  無線通信システムにおけるポーラ符号の開発 (2021年度, テーマ2
大岩 元紀  分散ストレージにおけるデータ修復のための符号化に関する研究 (2021年度, テーマ2
倉又 洋人  機械学習のための分類問題に対する性能解析の研究 (2021年度, テーマ1
黒須 礼尚  無線通信システムにおけるポーラ符号の開発 (2021年度, テーマ2
天田 成昭  定常無記憶情報源における機密データの消去法に関する研究 (2019年度, テーマ3
CHEN LINGYUN  SRAMのPysically Unclonable Functionを用いた鍵共有に関する研究 (2019年度, テーマ1
WU QIPENG  雑音通信路を介したShannon暗号に関する研究 (2019年度, テーマ3
濱田 寛也  分散ストレージにおけるデータ修復のための符号化に関する研究 (2018年度, テーマ2
藤田 隆寛  ポーラ符号を用いたセキュア通信に関する研究 (2018年度, テーマ1/テーマ3
稲葉 顕則  ブロードキャスト通信路におけるセキュア符号化に関する研究 (2017年度, テーマ1/テーマ3
楊  玉明  非定常な情報源に対して最適な性能を達成するポーラ符号に関する研究 (2017年度, テーマ2
吉岡 佑起  ネットワーク型通信路の通信路容量を達成する格子符号に関する研究 (2017年度, テーマ2
ワムア    生体識別システムにおける信頼性の理論限界の解明 (2016年度, テーマ3
村越 礼門  部分協調可能な符号器を有する一般多重アクセス通信路の通信路容量 (2014年度, テーマ1
成田 智哉  無記憶公平な結託攻撃に対するユニバーサルな電 子指紋符号の容量と誤り指数 (2013年度, テーマ3

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